今年の冬は寒い
暑い夏が過ぎ、ようやく過ごしやすい季節がやってきました。猛暑の年の冬は冷え込むことが多かったように記憶しているのですが、今年の冬はラニーニャ現象が発生することが予想されていて、例年よりも寒い冬になる見
込みです。
体が温まると身も心も穏やかに
寒いとなると鍋やおでんなど体が温まる料理が恋しくなります。災害時であればなおのこと、温かい食事をとることで、免疫力が上がったり、疲れやストレスを開放する手段としても効果が見込めます。
とはいえ、災害時には食事を温める手段や水が確保できない可能性もあります。今回のシリーズ防災では、電気やガスが使えない場合に食事を温めるツールや、比較的少ないお水で調理する方法などをご紹介します。
『温める』ために備えたい
次の①~④を見て、そんなの当たり前だろうと思われた方も多いのではないでしょうか?そんな方も、ご自宅にある『非常用持ち出し袋』の中身を覗いてみてください。入っていればラッキー、入っていない場合も多いです。寒さが本格的になる前に一度確認することをお勧めします。
① カイロ…温める非常食の量に応じてカイロを用意する。非常食を挟んでタオルなどでくるむ。さらにアルミホイルで包むことで効率よく温めることができます。最大温度が60度程度なので缶詰やレトルト食品の温めに向いています。
② 発熱材…物質の化学反応を利用して温めます。少量の水を入れることで熱を発生。カイロと比較して高温になるので湯沸かしなどにも使えます。
③ カセットコンロ…ボンベさえあればどこでも火が使え、確実に温めることができます。また温めるだけでなく調理も可能となります。二人家族であれば、3本ストックがあれば2~3日の避難生活に備えられます。
④ ポータブル電源…定格出力が備わっているものであれば、電子レンジやケトルを使用して効率よく温めることが可能です。またソーラー充電に対応した機種をえらぶことで避難生活が長期化した場合にも備えるこ
とができます。
貴重な水で洗いものをしたくない
ポリ袋調理なる物が流行っているのをご存知ですか?災害時に水は貴重です。鍋やフライパンなどの調理器具を使うと洗い物が増えてしまいます。そこで湯煎で調理ができるポリ袋調理がおすすめ。ポリ袋は『食品用』『湯
煎調理対応』と記載のあるものをご利用ください。
今回は基本的なご飯の炊き方をご紹介します。
【材料】2人前
お米 1カップ
お水
1.2
カップ
【作り方】
① 分量の米と水をポリ袋に入れる。
30分ほど浸水させる。
② 空気を抜いて、袋の口をしばる。
③ 鍋に6分程度の水を沸かす。
鍋底にお皿を置く。(ポリ袋がなべ底に直接触れないようにする)
④ ポリ袋を入れてふつふつ沸く弱〜中火で20分加熱したら火を止める。
10分蒸らしたらできあがり。
コツは、通常より少し長めにしっかりと浸水させること、蒸らし時間を少し長めにすることで芯が無い美味しいご飯が食べられます。また、加熱時にはふたをすることで蒸発を抑えられ、少量の加水で使いまわすことができ
ます。
なんだよ。コメの炊き方だけかよ! と思われたそこのあなた、ご安心ください。
ENTLINK+Plus限定記事⇒ 湯せんで使えるポリ袋を使った防災レシピ | コラム | ENTLinK(エントリンク)ではポリ袋を使った料理のレシピもご紹介しております。
一度で複数の調理
ポリ袋調理では、一度に複数の料理を作ることができます。少しの工夫で使用するガスや水を抑えることができるので、災害時でなくても節約術にも利用可能ですね。是非お試しください。