2025.02.21★★☆

bousai シリーズ防災 暮らす

SERIES BOUSAI

人は『睡眠』で回復する、元気になる 災害時にこそ快適な寝床は必要だ

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今号では睡眠の重要性と快眠のためにできる準備や工夫について取り上げてきました。
災害が発生してしまうと快眠などとは言っていられないのですが、それでも体力の回復のためにしっかりと睡眠をとる必要があります。

目次

自宅避難と避難所生活

 自宅避難が可能な場合であれば、日頃使っている寝具が利用できるので寝る場所に困ることはありません。しかし避難所生活となるとそういうわけにはいきません。夏であれば暑さ対策、冬であれば寒さ対策も必要となります。

夏の暑い時でもタオルケットを

 低体温症と聞くと、冬山登山や真冬のマラソン大会をイメージされる方も多いのではないでしょうか?体温が35度以下になると「低体温症」と診断されます。震えが止まらない・判断力が低下するなどの症状が出ます。重篤化すると意識を失ったり、死に至ることもあります。60歳代以上の低体温症患者のうち、約7割の方は屋内で発症しており室内だから大丈夫とはいえません。

 近年では酷暑により睡眠時にもエアコンをつけたままにすることが推奨されています。
エアコンをつけたままで体を冷やすということはみなさん容易に想像ができるでしょう。逆に災害時に停電が発生した場合、エアコンが使えずに暑いなかで眠った時に汗をかいたまま放置すると低体温になることがあります。暑いからと注意を怠ってはいけないのが夏の低体温症なのです。暑いとついつい何もかけずに眠ったりしがちですが、実は薄手のタオルケットなどを一枚かけて寝ることで吸汗・発散をしてくれるので体温の低下を抑えることができます。

避難所で導入が進むダンボールベッド

 東京オリンピックの選手村でも注目されたダンボールベッドをご存知でしょうか?文字通りダンボールで作られた簡易的なベッドなのですが、非常に有用性が高く災害に備えて、自治体や避難所での導入が進められています。

 従来の避難所では床に直接毛布を敷いて雑魚寝をするといったかたちで、床の固さや低温が伝わってくるため心地よいものではありませんでした。エコノミークラス症候群の発症や、プライバシーの無い空間でのストレスなどを起因とした災害関連死の危険性があることなどから避難所の環境整備が進められるようになりました。

 ダンボールベッドは空気の層があることで床の冷たさを遮ることができるので、そうしたリスクを下げることもできます。また低コストでありながら大量生産が可能です。またリサイクルができるというのも大きな利点です。

ダンボールベッドのメリット・デメリット

 導入がすすむダンボールベッドについて前述しましたが、ここではダンボールベッドのメリットとデメリットについて取り上げていきます。

【ダンボールベッドのメリット】
•低コスト  パイプ製などのものと比べてコストが安い
•組立簡単  工具を使わずに組み立てられる
•軽量    組立前はダンボールに納まっているので持ち運びも楽々(4~10㎏弱)
•耐荷重   200㎏~1t超のものまで
•処分簡単  古紙としてリサイクルが可能
•暖かい   高さがあるので床の冷気を遮ることができる

【ダンボールベッドのデメリット】
•劣化     湿度の高い場所で使うと強度が低下するだけでなく、劣化が早まる
•保管運搬  組立前はダンボール1個程度ではあるが保管するにはスペースが必要。製造工場や交通インフラによっては避難住民がすぐに使えないことも

 自宅の保管場所を考えるとストックは躊躇してしまいますが、災害時の運搬を考えると一度は試しておくのも良いのかもしれません。

ワンポイントTOPICS

インナー選びで睡眠が変わる

 『夏の暑い時でもタオルケットを一枚』と同様に、インナー選びでも睡眠が変わります。

 汗をかいたときのべたつきや蒸れが不快感を増し寝苦しい夜を過ごすことになります。

 そこで選んでいただきたいのが『吸汗速乾』素材のインナー。こうしたインナーには以下のような機能があります。

 ①ひんやり感がある
 ②汗がすぐ乾く
 ③汗のニオイを抑える

 この他に、肌触りが良いモノ/生地に伸縮性があり体にフィットするモノを好みで選ぶことでストレスを抑えた睡眠環境に近づけることができます。

執筆者

ENTLinK+PLUS編集部(編集部)

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