空調の次にエネルギーを消費している「照明設備」
照明はエアコン等の空調設備に次いでエネルギーを消費する設備。建物のエネルギー使用量のおおよそ20〜40%を占めていると言われています。ですから、照明をLED化することで、エネルギー使用量を大幅に削減することができるのです。
現在使用している一般電球やボール電球、小型電球を電球型LEDランプに交換するだけで、なんと約86%の省エネが実現します。当然のことながら電気代も節約できるのです。
さらに電球型LEDランプのメリットは長寿命であること。一般電球と比較した寿命は約40倍の長さ! 約40000時間の寿命があるというから驚きです。
LEDシーリングライトも旧式の蛍光灯シーリングライトと比較すると約50%の省エネ効果があります。また細かい調光調節が可能ですので、明るさを抑えた分だけ省エネになり電気代も節約できるのです。(※環境省COOL CHOICEより)
そして、意外にご存じない方が多いのですが、政府の地球温暖化対策計画において「LED等の高効率照明を2030年までに100%普及することを目指す」とされており、既存照明は生産が終了し値上げも進んでいます。お部屋の照明のLED化は、今が絶好のタイミングかも知れません。
デザイン、光にこだわったLED照明が続々と登場
でも、昔ながらの「電球」と比較すると「LED照明」は無機質なイメージがあって…という方。そんなことはありません。LED照明には、既存照明以上にデザイン性が高いものが多いのです。LED照明は調色・調光ができ「明かり」自体のバリエーションが多様かつ、熱くならないために材質やデザインを生かした照明器具の設計が可能になるからです。国内のメーカーからも、LEDの特性を活かした様々な照明器具が発売されています。リビング、ダイニング、寝室など、シチュエーションやライフシーンに合わせて照明を自由に楽しみませんか?
主照明と補足照明を組み合わせて、お部屋の「雰囲気をデザイン」しよう
照明を楽しむためのコツは、部屋に「明るいところ」と「暗いところ」を作ること。すべてフラットに明るい空間は作業効率を高めるための工場等には向いていますが、情緒豊かなリラックスできるお部屋にはなりません。「光と影の対比」があるからこそ、雰囲気の良い空間が演出できるのです。
たとえばダイニング。ペンダントタイプのライトと天井からのスポットライトを組み合わせた「一室多灯型」の照明にすると、高級感と温かみのある食卓が演出できます。テーブルや椅子等の家具を変えることなく、手軽にイメージチェンジをすることができます。
また、「調色・調光」機能の付いた照明を活用すると、その日の「気分」や「季節・天候・気温・時間」によって照明を変化させることができます。照度が高い(昼光色で明るい)ほど、「頭が冴え」「クール」になるという心理的影響があります。逆に照度が低く(電球色で暗め)なると、料理をおいしく見せる、リラックスできる、という効果があります。青白い光は人々の行動を活発化させ、オレンジがかったまばらな光は行動をゆったりさせるという検証結果もあるようです。
「光」の特性が「心身」に及ぼす影響を把握すると、上手に照明プランを立てることができます。
また、全方向に光が届く「拡散タイプ」の照明と、場所を限定して照らす「間接光タイプ」という、特性の異なる二つの光を取り入れることで奥行きや陰影も演出できます。照明すべてを入れ替えることができなくても、まずはお手軽な間接照明を使って、「照明のプチ・リフォーム」からスタートすることもオススメです。