2024.01.15★★★

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東京防災学習セミナー

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東京都では「進めていこう自助・共助」の標語のもと、地域防災力向上のためのセミナーを行っています。
今回はその中から「マンション防災セミナー」について、東京都総合防災部にお話を伺いました。

目次

マンション防災在宅避難と備蓄について

マンション防災セミナーを始めたきっかけは?

 東京都内でマンション等の共同住宅に住む人口は約900万人。耐震基準を満たした住宅では在宅避難が可能となります。そのための準備と備蓄をぜひ実行してほしい。みなさんの行動を少しでも後押しする試みの一つとして、本年度からマンション防災セミナーを始めました。

今までセミナーの申込はどんな所からありましたか?

 都内の区部・多摩地区・など様々な団体から申込がありました。団地単位で申し込まれる場合もあります。

セミナーに要する時間はどれくらいですか?

 大体60分から90分くらいです。

セミナーを受けられた方からの感想はどんなものがありましたか?

 反響があったのは「冷蔵庫の転倒防止」です。家具の転倒防止は対策を施していても、冷蔵庫までは考えていなかった方が多かったようです。そして「セミナーによって得たのは知識もあったが、一番大切なのは『意識』だということがわかった」とのご意見もいただきました。

マンション防災セミナーの内容を教えてください

 主にM1(マンション防災の基本―自助について)と、M2(みんなで進めるマンション防災―共助について)の2種類のセミナーがあります。この他防災コンサルティングもご用意しています

M1の自助について教えてください

地震について 
 事前の備えとしては安全を確保するため家具に転倒防止器具を付ける、家具の配置を工夫するなど普段できることは色々あります。超高層マンションにおいては長周期地震動が発生した場合、高層階ほど揺れの幅が大きくなります。ソファーが10mも移動して家具を壊した例などもあります。転倒防止や移動防止の器具なども慎重につける必要があるでしょう。

マンション全体での備えが大切

 備蓄については1週間分の水と食料、簡易トイレの準備をお願いします。カセットコンロも必要です。その他、家族の連絡方法や消火器の位置確認も大切です。

発生時 
 まず家具の転倒などに注意し自分の身を守ってください。もしエレベーターに乗っている場合はすべての行先ボタンを押し、止まった階で降りてください。
 また自宅のトイレが無事であっても排水管が破損している場合があるため、安全に使えることが確認できてから使用してください。それまでは携帯トイレを使用しましょう。

 風水害について 
 事前に食料や水・電池などを用意しましょう。ベランダなどでは飛散の危険のある物を片付けてください。近年では予想を上回る風水害があるので、情報のチェックはこまめにしましょう。急な大雨の場合は避難が必要となるので、上へ上へと垂直避難も考えてください。自分の避難所もあらかじめ確認しておきましょう。

M2・共助について教えてください

共助については地震も風水害も対策は共通していることが多くあります。事前の対策がいざという時明暗を分けます。ぜひふだんの生活の中で共助の仕組みを作ってほしいと思います。
 マンション全体の備蓄はエレベーターが使用できない場合を想定し、数階ごとに防災倉庫があると、スムーズな運搬ができます。水や毛布の他、消火器・発電機・リヤカーなどの資器材があると安心です。また居住者のリスト・連絡網や要配慮者リストや、災害時のマニュアルがあると迅速な対応ができます。

災害発生時 
 まずご自身の安全を確保の上、隣近所の安否確認をお願いします。自宅にとどまるか、避難所へ移動するべきかを、近隣で相談してください。在宅避難となった場合には、マンション内の備蓄の仕分けや災害対応スペースの整備なども必要となります。地域の避難所と連携を取り、物資の運搬ややケアを積極的に担っていただけると心強いです。
 避難所へ移動する場合、要配慮者の方の移動には手助けが必要不可欠です。居住者同士で役割分担し、共に困難を乗り超えることが大切となります。さらには避難所の運営も協力し合えると、より地域力が高まるのではないでしょうか。

今の課題は何でしょうか?

 マンションでは町内会や自治会に加入していない方が多くおられます。その方たちへのアプローチが課題だと考えています。情報をいかに届けるか、地域といかにつながってもらうか、などを解決するべく取り組んでいます。

地域を支えるコミュニティはまいにちの挨拶から

マンションに暮らすみなさんへ一言お願いします

 今、隣に住む人の顔さえわからない、という方も多いと思います。プライバシー重視の中、名簿を作成するのも難しいかもしれません。でもいざという時頼りになるのは、やはり隣近所であり地域力です。災害が起きたら協力する、というのでは間に合いません。たとえばお祭りなどのイベントや防災訓練を組み合わせて、より多くの居住者、地域のみなさんとのつながりを深めてほしいと思います。また町内会では役員の高齢化が問題となっていますので、できれば若い方に積極的に地域活性化を担ってほしいと考えています。難しくとらえず、まずは「おはようございます」の挨拶などから始めてほしいと思っています。マンション防災のリーフレットの全戸配布もしていますので、ぜひ役立ててください。

ありがとうございました

 防災への備えは長く継続することが大切です。私たちENTLINKでは楽しい話題とともに、防災に役立つ情報を提供し続けたいと考えています。またマンションに住む方同士、住民の方と地域のつながりが広がるお手伝いができるような誌面作りを目指したいと思います。
マンション管理システム「Bellcierge(ベルシェルジュ)」

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