近年注目されている“持続可能な住まい”とは
温暖化や資源の枯渇など地球の環境が問題視されている昨今。最近では住環境に関しても“持続可能な住まい”が注目されています。
持続可能な住まいとは、美しく豊かで平和な地球での暮らしを持続するための構造・設備を備えた住宅のこと。別名“サステナブル住宅”と呼ばれる場合もあります。
サステナブルとは“持続可能な”という意味の言葉。近年SDGsに取り組む企業が増えたように、できるだけ地球環境を壊さず資源を使い過ぎない社会の実現が世界的な目標として掲げられています。
また、最近では持続可能な住まいを目指し、住宅の新設だけでなく、積極的にマンションの共有部修繕・維持管理に取り組む企業も増加。様々な工夫を凝らし、持続可能なマンションづくりに励んでいます。
参照:「サステナブル」ってなんだろう。(ベネッセ)
マンションの修繕・維持管理例5選
続いて、持続可能な住まいをつくるマンションの修繕・維持管理例をご紹介します。
定期的に修繕工事を実施
一般的なマンションでは必要に応じて修繕工事が行われますが、災害や老朽化によるトラブルなどを未然に防ぐため、定期的に共有部や外壁などの修繕工事を実施しているケースも多いです。
あらかじめ設備を万全に整えておけば急な災害にも対応できますし、損傷・倒壊してしまう可能性も提言できます。
敷地内にソーラーパネルを設置
電力を補うために、屋上や敷地内にソーラーパネルを設置しているマンションもあります。
太陽光発電を利用すれば天然ガスや石油などの自然エネルギーの消費を防げますし、災害の際の対策も万全です。
地震などの自然災害で停電してしまった際も、エレベーターや共有空間の照明を補えます。
参照:ライフラインが寸断されても暮らせる“サステナブル”マンション(大京)
三菱地所レジデンスのサステナブルな取り組み(三菱地所レジデンス)
災害時に向けて防災訓練を実施
災害時にマンション住民が自ら行動できるよう、定期的に防災訓練を実施。
管理会社や消防署と連携して消火器訓練を行ったり、被災生活を想定した訓練を行っているマンションもあります。
参照:SDGsへの取り組み(株式会社ウィッツコミュニティ)
屋上を緑化
近年では屋上に防水工事を施し、芝生や植栽を作っているマンションも増えています。
屋上を緑化しておくと自然光による温度上昇を抑えられて、建物の劣化進行を抑えることが可能です。
地球温暖化の防止にも貢献します。
また、夏場のエアコンの効率の悪さの解決にも繋がるのもメリットの1つです。
参照:屋上緑化のメリットデメリット マンションへの導入は資産価値を向上させる?(関東防水管理事業協同組合)
交流のきっかけとなるイベントを開催
マンション住民同士の交流促進になるよう、季節ごとにイベントを実施したり、敷地内に菜園を作ったりしているマンションもあります。
同じマンションに住んでいても、なかなか交流する機会はないもの。しかし、日頃から住民同士の親睦を深めておけばトラブルを未然に防げますし、非常時にもお互いに助け合えます。
参照:タワーマンションの手作り農園から住民のつながりをつくろう(武蔵野大学)
マンションの中でつながる ~マンションコミュニティにかかる事例~(大阪市西区)
持続可能な住まいの新設も増加中
マンションを修繕したり維持管理を工夫するだけでなく、建物自体を持続可能なつくりに仕上げているケースもたくさんあります。
ひとくちに持続可能な住まいといっても種類は様々。各企業が以下のようなそれぞれ多種多様な住宅を新設しています。
- 断熱性能が高くエアコンを極力使用せずに済む住宅
- 年間の一次エネルギー消費量ゼロ以下を目指す“ZEHマンション”
- 廃棄する際に環境に与える負荷が少ない自然素材を使用した住宅
- ライフステージに自由に間取りを変更できる住宅
…etc.
持続可能な社会の形成が必要されているいま、このような取り組みは今後よりスタンダードなスタイルとなることが予想されます。
まとめ
屋上や敷地内にソーラーパネルを設置して自然エネルギーの利用を控えたり、屋上を緑化して建物の劣化進行を遅らせたり…etc.
ご紹介したように、世界的な課題である“持続可能な社会の実現”に向けて、日本では住環境においても様々な取り組みが実施されています。
マンションの大規模な修繕工事にいたっては、初期費用がかかるためすぐに取り組むことが難しいケースもあるかもしれません。しかし、大掛かりな修繕工事だけでなく、災害発生を想定して防災訓練を行うなど低コストで行動できることもたくさんあります。
これからも地球環境を守っていくためには、未来へ向けてサステナブルな取り組みを積極的に行っていくことが大切です。
ぜひこの機会に持続可能な社会の実現を目指して、アクションを起こしてみてはいかがでしょうか。