「夜食を食べると健康によくない」はホント?
だけど、夜に食事をするとなんだか不健康そうだし、肥満の原因にもなってしまう……そんな不安から夜食に抵抗を感じる人も多いことでしょう。
では、はたして夜食を取るのは絶対によくないのかというと、実は決してそんなことはありません。
無理に空腹を我慢していると集中力も低下して、かえって仕事や勉強の効率が悪化してしまいます。
最悪なのは、ようやく作業を終えて布団に入ったもののお腹が空き過ぎて眠れず、深夜に起きだしてお菓子をむさぼってしまう……こうなるともう悲劇ですね。
とは言え、日中に比べて夜はどうしても活動量が低下して消費エネルギーも少なくなっています。
夜食をとるときには、いくつか注意したいポイントがあります。
夜食をとるなら就寝1時間前までに
まず、食べるのは遅くとも就寝する1時間前までにしましょう。
寝る直前に食事をとると、体が消化を優先してしまうので睡眠の質が低下し、睡眠不足の状態になる可能性があります。
睡眠不足は翌日の疲労感につながります。また食欲を抑えるホルモンを減少させ、反対に食欲を高めるホルモンを増加させるため、肥満の原因にも。
睡眠中はしっかりと胃腸を休ませるために、消化にかかる時間を考慮して夜食をとるようにしましょう。
食べ過ぎは禁物!腹8分目に抑える
いくら就寝までに時間の余裕をとったとしても、お腹いっぱいになるまで食べるのは禁物です。
寝る前に仕事や勉強のラストスパートをかけようとしている場合にはとくに、満腹になると集中力が散漫になり眠気も襲ってくるため、逆効果。
カロリーの目安としても、できれば300kcal以内くらいに抑えたいところです。
あくまでも小腹を満たす程度と考えて、くれぐれも食べ過ぎることのないように気を付けましょう。
しっかりとインターバルをとるつもりで、いつもよりゆっくりと、よく噛んで食べることを意識してみましょう。少ない量で満腹感を得ることができるのでおすすめですよ。
お手軽調理で満足感も高めな夜食メニュー
では続いて、夜食におすすめなメニューをいくつかご紹介しましょう。
・おかゆ
ご飯を主役にしたメニューとしては、おかゆがおすすめです。
水分を多く含むので、少ない量でも満腹感が得られます。
しかも、シンプルなおかゆの作り方さえマスターしてしまえば、様々なアレンジが可能になります。
だし・具材・調味料などを変えることで、純和風から中華風、サムゲタン風など驚くほど幅広い味が楽しめますよ。
さらにお手軽な「お茶漬け」も選択肢としては魅力的ですが、おかゆより消化に時間がかかるので、量を控えめにしましょう。
・味噌汁
「味噌は医者知らず」と言われるほどの万能健康食品。この味噌をベースにした味噌汁は、夜食にも適しています。
味噌の原料となる大豆には、もともと良質なたんぱく質や食物繊維が含まれているうえに、醸成の過程でビタミン類やミネラルなどが加わります。
味噌と野菜を使った味噌汁はシンプルですが、まさに「栄養満点な一品」と言えるでしょう。
夜食向けの具材には食物繊維が少なくやわらかい、じゃがいも・かぼちゃ・にんじん・玉ねぎ・大根・ほうれん草・キャベツなどの野菜や、豆腐などが適しています。
ここで、とっても簡単に作れる味噌汁のレシピをひとつご紹介します。
<お手軽で体がポカポカ温まる生姜入り味噌汁>
【材料(2人分)】
大根……………………………………………………5cm分
にんじん…………………………………………………………1/2本
ねぎ………………………………………………………2本
生姜……………………………………………………………1かけ
だし汁……………………………………………………………400cc
味噌……………………………………………………大さじ2と1/2程度
【作り方】
- 大根と人参はスライサーで千切りに。ねぎは3ミリ幅くらいに刻みましょう。生姜は皮を剥いてすりおろします。
- 鍋にだし汁を入れて沸騰させ、野菜を入れます。
- ひと煮立ちしたところであくを取り、味噌と生姜を入れます。
- お椀によそい、最後にねぎを置いたら出来上がりです!
・温奴(おんやっこ)
味噌汁の具として使わずに、豆腐単体で食べるのもいいアイディアです。
味噌と同じ大豆から作られる豆腐は、それ自体が低カロリー高タンパク質の優良な健康食材。
睡眠前の体を冷やさないように電子レンジなどで少し温めて、冷奴ならぬ「温奴(おんやっこ)」にするのが、夜食用としてはよりおすすめです。
トッピングやアレンジを加えると、さらに満足度が高まります。
具材の例としては、スタンダードな和風にするならネギ、ショウガ、ゆず胡椒など。
冷蔵庫にお弁当用の残りがあれば、カニカマやミートボールを添えてみるのも意外に高相性です。
とろけるチーズとツナを豆腐に載せてからレンジで加熱する「ピザ風温奴」も、予想外の美味しさを楽しめますので、ぜひお試しください。
・フルーツヨーグルト
ちょっとデザートっぽい夜食が食べたいな、という時は、フルーツヨーグルトはいかがでしょう。
消化の良い果物であるりんごやバナナをカットしたものに、タンパク質を多く含み消化にも良いヨーグルトをかけた一皿です。
カロリーを抑えるために低糖・低脂肪のヨーグルトを選べば、さらに夜食向きになります。
少量であれば、ドライフルーツなどを加えてみるのも良いですね。
いかがでしたでしょうか。夜食として食べるならば、低カロリーで、糖質や脂質が少なく消化の良い食材が適しています。
それらの中でも手に入りやすい材料を使って、手間なくお手軽に作れるメニューを選んでみました。
工夫次第で味変やアレンジも幅広く楽しめますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
ポイントをおさえて満足度の高い夜食ライフを!
疲れた夜には、つい夜食が恋しくなるもの。
「太ってしまうかも……」「健康に良くないんじゃないか?」という過度の不安から空腹に耐え続けるよりは、思い切って夜食でリフレッシュして、その後の作業効率をしっかり高めていきましょう。
正しい方法・食材でとる夜食はきっと、頑張るあなたの心強い味方になってくれますよ!