サブスクリプション型洋服レンタルサービスとは?
「サブスク型洋服レンタル」のサービスは月額固定料金で、さまざまな種類の洋服や小物を定期的に借りることができる仕組み。
利用者はオンラインで好きなアイテムを選び、自宅に届けてもらい、着用後には返送するのが基本的な流れとなります。
季節やトレンドにあわせてファッションを楽しみたいけれど、クローゼットのスペースや予算に制限がある人にとって、非常に魅力的な選択肢となっています。
なぜいま、洋服レンタルが注目されるのか
いま、洋服レンタルサービスが人気を集めている理由はいくつかあります。
まず第一に、経済的な観点。
いずれのサービスにおいても、各アイテムを個別に購入するよりかなり割安な料金設定がされているため、購入を考えると二の足を踏んでしまうようなブランドの服も、手頃な価格で楽しむことができます。
さらには、合わなければ返却すれば良いので、季節や気分に合わせていろいろなスタイルを試すことができます。そのためファッションをより気軽に、自由に楽しむことができるというのも大きな魅力でしょう。
自宅のクローゼットに余裕のない人にとっても、収納スペース以上に多彩なファッションを楽しめることも大きなメリットとなります。
また購入した服は、着なくなった場合、何らかの方法で処分することになります。
借りた服ならば返却するだけなので、処分方法で悩む必要はなくなりますね。
とくにファッション産業は環境への影響が大きいとされていることから、使い捨ての文化を減らし、持続可能な消費の一形態としても洋服レンタルサービスは注目されています。
多彩な発展を見せる洋服レンタルとその魅力
「エアークローゼット」は、会員数が100万人以上というレディースファッションサブスク業界最大のサービス。
仕事着(オフィスカジュアル)から普段着まで幅広くカバーしており、とくに20〜40代の女性から支持されています。
このサービスの最大のメリットは、プロのスタイリストが選んだコーディネートを楽しめる、という点。
借りる際に、しっかり無料カウンセリング(アンケートに5分ほど回答)してもらった上で、洋服の提案を受けられます。
「ビズ服」は、メンズのビジネスカジュアルに特化したサービスです。
こちらも、メンズファッションに精通したスタイリストが要望に合わせたアイテムを選んでくれます。
1週間のコーディネートが面倒くさいと感じるビジネスマンに、人気のサービスとなっています。
このような、ファッションのプロにコーディネートの提案を受けられる、というサービスも洋服レンタルの大きなメリットのひとつでしょう。
これまでは、いろいろなショップに買物に行って、オシャレな店員さんに相談したりしていたわけですが、彼・彼女らはそのお店の取り扱い商品の中から選ぶ必要があるので、おのずと提案できる幅にも限界があります。
しかも、コーディネート一式を揃えようとすれば当然、値段も高額に……。
となれば、大体購入する服は毎回同じようなデザイン・カラーになってきてしまうのも無理ないことでしょう
いままでチャレンジしたことのない着回しを試すことで、自分のファッションの幅を広げられるかもしれません。
これは、洋服レンタルサービスの進化の方向性として、大いに期待したいところですね。
「ラクサス」は高級ブランドバッグに特化したレンタルサービスです。
取扱ブランドは、エルメス・シャネル・セリーヌなど。
月額7,480円で、60ものハイブランドから選んで憧れのバッグを借りられます。
「クツダン」は、先にご紹介した「ビズ服」と同じ会社が運営する、革靴に特化したサービスです。
某有名ロックバンドと似たキャッチーな響きで、耳にも残りやすいですね。
3足のビジネスシューズを借りることができ、月毎に発行されるチケットを利用して交換することができます。
じつは、ベーシックなコーディネートに高級な小物を上手に取り入れることで全体を高見せする、というのはオシャレ上級者が好んで使うワザだったりします。
とは言っても、ハイブランドバッグなどはそうそう毎年買い換えたりはできない上に、革製品であれば保管にもとても気を使いますよね。
レンタルであれば、飽きたら交換できますし、手元にはメンテナンスされたアイテムが届きます。
このようにカテゴリーに特化したサービスというのも、今後の発展が楽しみですね。
サブスクは固定費!ご利用は計画的に
サブスク型洋服レンタルサービスの未来は今後、まだまだ広がりを見せそうです。
参入企業が増えることにより、価格面での競争以外にも服の返却時のクリーニングを不要にするなど、より利便性を高めるべく各社がしのぎを削っています。
近い将来には、かつて話題になった「ZOZOスーツ」のような体型スキャン技術とAIを組み合わせて、より高度なパーソナライズが可能になるかもしれませんね。
しかし気を付けなくてはいけない点として、サブスク型全般に言えることですが、利用料金が固定費になってしまう点が挙げられます。
たしかに、すべてのアイテムを購入する場合に比べると格段にコスパは良いのですが、反面「今月はそこまでたくさんの服は必要ないかな」と思っても、なんとなく課金を続けてしまったりしがちです。
サービスを利用するならば最大限使い倒す気持ちで活用し、合わなければ早めに利用を停止する意識を持つようにしましょう。
服は「所有する」から「利用する」時代へ!?
「所有する」から「必要に応じて利用する」へと、「モノ」に対する考え方の変化は、様々な分野・業界において見られる大きな流れです。
それは、直接身に着けるものであるがゆえに「所有」が当然と思われていた洋服についても例外ではないようです。
この新しいビジネスモデルが、これからのファッション業界や私たちのライフスタイルにどのような影響を与えるのか、楽しみにしたいところですね。